「氷海先生、所得控除って個人事業主にも関係あるんですかー?」←税金には疎い事務のマキ
氷海(税理士)「むずかしい言葉知ってるね。もちろん関係あるよ。所得控除ってどういうものか知ってる?」
マキ「うーん、よくわからないです(笑)」
氷海「税額を決めるときは、『売上の金額』から『売上を得るためにかかった経費』を差し引いた金額である『所得』に税率を乗じるというのはこの前確認したよね」
マキ「はい。青色申告特別控除のテーマの時に確認しました」
氷海「所得控除の制度というのは『所得』に税率を乗じる前に、各納税者の個人的事情を加味して税額を決めようという制度なんだよ」
マキ「個人的事情ってなんですか?」
氷海「例えば、災害などで大切な資産について損害を受けてしまった人、病気のために多額の医療費を支払っている人、障害がある人、自分の所得で家族を養っている人など人それぞれの事情の事だね」
マキ「そういう個人的事情って誰にでもありますもんね」
氷海「そうだね、税法はこういった個人的事情を加味するために14種類の所得控除を定めて、『所得』から一定の金額を控除してから税率を乗じて税額を決めることとしているんだ」
マキ「なるほど。税金も個人的事情を考えてくれているなんて意外でした。14種類ってどんなものがあるんですか?」
氷海「雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除の14種類だね」
マキ「聞いたことがあるものから、そうでないものまでありますねー」
氷海「そうだね。基礎控除や配偶者控除はよく聞くんじゃないかな。今日は所得控除のあらましもわかったことだし、各所得控除の詳細はまた今度」
マキ「はい。ありがとうございました!」