「氷海先生ー。償却資産申告書ってどこに提出すればいいんでしたっけー(汗)」←税金には疎い事務のマキ
氷海(税理士)「償却資産申告書は償却資産税という地方税を納めるために提出するものだから、提出先は、国税庁に属する税務署ではなく、地方自治体(市区町村)になるね。東京都の場合は、都税事務所というところに提出するんだよ。」
マキ「償却資産税ってパソコンとかコピー機のような固定資産にかかるものですよねー?固定資産税とは違うんですか?」
氷海「償却資産税は固定資産税の一部だね」
マキ「一部・・・といいますと?」
氷海「固定資産税は1月1日現在の土地、家屋、償却資産の所有者に対してその固定資産の価格をもとに算定される税額を、その固定資産の所在する市区町村が課税する税金なんだ。だから償却資産税は固定資産税の一部なんだよ。」
マキ「なるほど・・土地、家屋については償却資産申告書みたいなものは提出しなくていいんですかー?」
氷海「土地と家屋は登記簿等で課税する市区町村が実態を把握可能でしょ?だから申告しなくても勝手に税金を計算してくれるんだ。だけど個人事業で取得した償却資産についてはその資産の所在する市区町村が把握できないことがあるから申告する必要があるんだね」
マキ「そうですね。いろんなところにいろんな償却資産がある場合とか無理そうですねー。その償却資産税ってすべての固定資産にかかっちゃうんですか?」
氷海「固定資産の評価額が150万円未満であれば税金はかからないね」
マキ「そうなんですね。なかなか絶妙な金額ですね(笑)あと償却資産がない場合でもやはり申告書は出さなければいけないんですか?」
氷海「鋭いね(笑)法律の条文を読む限りは『固定資産税の納税義務がある償却資産の所有者は~申告しなければならない』とあるから、償却資産がなければ提出しなくていいとも読めるけど、さっき言ったとおり、償却資産は市区町村では把握できないことがあるから、申告がない場合、申告義務がなくて申告しないのか、申告を忘れて申告しないのかわからないから、こちらから積極的に申告書の備考欄に該当資産なしと記載して提出したほうがいいね。」
マキ「なるほど。この申告書っていつまでに提出するんですか?」
氷海「1月31日までだね。給与所得の源泉徴収の法定調書と同じだね」
マキ「げ、げんせんちょうしゅー?ほ、ほうていちょうしょ?」
氷海「今日は償却資産税のことまでで、法定調書についてはまた今度」
マキ「はい!ありがとうございました。」